幻想水滸伝のすごさ

随分昔にコナミから発売された『幻想水滸伝』というRPGをご存知でしょうか?当時はファイナルファンタジー7、8、ドラゴンクエスト7などのビックタイトルが話題になっており、ゲーム好きのコアな層にウケてその後ジワジワと人気を得て「名作」とまで言われたゲームです。
このRPGは「水滸伝」と名前がついている通り、108人の宿星を背負った仲間たちと腐敗した国に革命を起こすという硬派なストーリーです。ヒロインらしいヒロインもいなければ、人目を引くムービーも無い。あるのは108人という膨大な数の仲間だけ…。こうして見ると、本当に地味なゲームです。
しかし、このゲームの凄さは普通のRPGには無いところです。
まず驚くのが「平均年齢の高さ」です。主人公は10代の若者ですが、主役級のキャラクターのほとんどが20代中盤から30代前半。渋い中年男性や人妻、年齢不詳のエルフに魔術師、熟練の老兵などなど、10代のキャラクターを多く配置するRPGが多い中、かなり思い切ったキャラクター作りをしています。このような平均年齢の高さのおかげで、話の中身に重厚さが出ています。なぜなら、この話は「革命」を起こす話です。そのために軍師を得て軍隊を指揮し、戦争をします。相手になるのがモンスターではなく、人間ばかりなのです。
10代の若者ばかりでは、人間を相手にし殺伐とした革命譚を厚みのある話にしていくのは難しいです。そのため、キャラクターたちの若い頃の話や国への思い、それゆえの裏切りなどにとても説得力があります。これは味方だけでなく、敵にも同じことが言えます。
後半になってようやく登場する女将軍は主人公と敵対しますが、この女将軍が「もしかしたら主人公の母親になっていたかもしれない女性」なのです。かなり複雑な人間関係ですが、その時の彼女の戦い方の潔さがかっこいい。
ミーハーな要素はまるでないRPGですが、間違いなく名作な『幻想水滸伝』。ストーリーを重視して遊びたい人には是非おすすめしたいゲームです。